ここまで、

を行ってきました。

さて、いよいよここから「酸素カプセルに入るとどのくらいの酸素量が増えて、どれだけ基礎代謝に影響を与えるのか?」という疑問を解き明かしてみましょう。

酸素カプセルに入った時の酸素分圧の変化

酸素カプセルの中は、気圧を1.1倍(836mmHg)、酸素濃度が35%とします。

肺の中は37℃の体温で温められた状態だと約47mmHgの水蒸気があらかじめ存在しているので、酸素カプセルの中の気圧836mmHgから47mmHgを差し引いて残りの789mmHgをダルトンの法則に従って気体の割合で分け合うことになります。酸素濃度は35%なので、789mmHgの35%に相当する276mmHgが酸素分圧となります。

更に肺の中では酸素と二酸化炭素のガス交換が行われるので、このガス交換によって減じた酸素を差し引くことで肺の中の酸素分圧が確定することになります。肺の中の二酸化炭素は平均的に40mmHgとなること、ガス交換される酸素と二酸化炭素は「1:1」とはならす「1:0.8」、つまり酸素が「1」に対して二酸化炭素は「0.8」となり、この二酸化炭素40mmHgからガス交換される酸素量を求めて276mmHgから差し引いて、酸素分圧226mmHgを求めます。

酸素カプセルに入った時の血液に溶け込む酸素量

前回は、ブンゼン係数0.024を使って肺の中の酸素分圧が100mmHg(普段の生活環境下)の時の血液に溶け込む酸素量を算出しました。

今回は、酸素カプセルに入った時の肺の中の酸素分圧の上昇によって血液に溶け込む酸素量がどれだけ増加するのかを算出します。最終的な評価は基礎代謝で行うとし、基礎代謝はなじみのある1日当たりの数字で比較することとします。

心臓の拍出量が70[ml/min]、心拍数が70[bps]、酸素カプセルに入る時間をTとして1時間、2時間、3時間、5時間入った場合の血液中に溶け込む酸素量の増量分を算出します。

酸素カプセルによって増加した血液に溶け込む酸素量[ml] =
 ((226/760)×70*70*60*T*0.024) – ((100/760)×70*70*60*T*0.024)

気圧を1.1倍、酸素濃度が35%の酸素カプセルで血液に溶け込む酸素の増加分
酸素カプセルに入る時間T 血液に溶け込む酸素の増量分[リットル]
1時間 1.2
2時間 2.3
3時間 3.5
5時間 5.9

酸素カプセルに入った時のHbから放出する酸素量

気圧を1.1倍(836mmHg)、酸素濃度が35%の酸素カプセルに入ると肺の中の酸素分圧は226mmHgになることから普段の2倍以上になります。そのためヘモグロビンとの結合率はほとんどのケースでMAX値である100%が期待できます。そのため酸素カプセルに入った時ヘモグロビンと結合して体内に放出する酸素の増加量は、このヘモグロビンとの結合率の増加分ということになります。

心臓の拍出量が70[ml/min]、心拍数が70[bps]、酸素カプセルに入る時間をT、ヘモグロビンとの結合率の上昇分をRとすると酸素量の増加分は以下の通りになります。

酸素カプセルに入って増えるヘモグロビンから放出される酸素量[ml] =
 Hb[g] × 1.39[ml/dl] × 0.7[dl]× 70 × 60 × T × R[%]

酸素カプセルに入って増えるヘモグロビンから放出される酸素量
(ヘモグロビン量:15[g/dl])
酸素カプセルに入る時間
T
飽和度の上昇分
R
酸素の増量分[リットル]
1時間 98 -> 100=2% 1.2
96 -> 100=4% 2.5
94 -> 100=6% 3.7
2時間 98 -> 100=2% 2.5
96 -> 100=4% 4.9
94 -> 100=6% 7.4
3時間 98 -> 100=2% 3.7
96 -> 100=4% 7.4
94 -> 100=6% 11.0
5時間 98 -> 100=2% 6.1
96 -> 100=4% 12.3
94 -> 100=6% 18.4
酸素カプセルに入って増えるヘモグロビンから放出される酸素量
(ヘモグロビン量:13[g/dl])
酸素カプセルに入る時間
T
飽和度の上昇分
R
酸素の増量分[リットル]
1時間 98 -> 100=2% 1.1
96 -> 100=4% 2.1
94 -> 100=6% 3.2
2時間 98 -> 100=2% 2.1
96 -> 100=4% 4.3
94 -> 100=6% 6.4
3時間 98 -> 100=2% 3.2
96 -> 100=4% 6.4
94 -> 100=6% 9.6
5時間 98 -> 100=2% 5.3
96 -> 100=4% 10.6
94 -> 100=6% 15.9
酸素カプセルに入って増えるヘモグロビンから放出される酸素量
(ヘモグロビン量:17[g/dl])
酸素カプセルに入る時間
T
飽和度の上昇分
R
酸素の増量分[リットル]
1時間 98 -> 100=2% 1.4
96 -> 100=4% 2.8
94 -> 100=6% 4.2
2時間 98 -> 100=2% 2.8
96 -> 100=4% 5.6
94 -> 100=6% 8.3
3時間 98 -> 100=2% 4.2
96 -> 100=4% 8.3
94 -> 100=6% 12.5
5時間 98 -> 100=2% 6.9
96 -> 100=4% 13.9
94 -> 100=6% 20.8

酸素カプセルが影響を与えた基礎代謝量

上記で求めた血液に溶け込む酸素とヘモグロビンから放出される酸素の増加分から基礎代謝を算出して基礎代謝の変化量を見てみましょう。

基礎代謝量(ヘモグロビン量:15[g/dl])
酸素カプセル未使用 酸素カプセル使用時
Hbの飽和度
[%]
消化する酸素量
[リットル]
基礎代謝量
[kcal]
酸素カプセル
に入る時間
酸素の増加分
[リットル]
基礎代謝量
[kcal]
基礎代謝量の増加量
[kcal]
98 360 1721 1時間 1.2+1.2 1732 11
96 331 1582 2.5+1.2 1600 18
94 302 1444 3.7+1.2 1467 23
98 360 1721 2時間 2.5+2.3 1744 23
96 331 1582 4.9+2.3 1617 33
94 302 1444 7.4+2.3 1490 46
98 360 1721 3時間 3.7+3.5 1755 34
96 331 1582 7.4+3.5 1634 52
94 302 1444 11.0+3.5 1513 69
98 360 1721 5時間 6.1+5.9 1778 57
96 331 1582 12.3+5.9 1669 87
94 302 1444 18.4+5.9 1560 116
※心臓の拍出量は70[ml/min]、心拍数は70[bps]をベースに算出。
基礎代謝量(ヘモグロビン量:13[g/dl])
酸素カプセル未使用 酸素カプセル使用時
Hbの飽和度
[%]
消化する酸素量
[リットル]
基礎代謝量
[kcal]
酸素カプセル
に入る時間
酸素の増加分
[リットル]
基礎代謝量
[kcal]
基礎代謝量の増加量
[kcal]
98 315 1506 1時間 1.1+1.2 1517 11
96 290 1386 2.1+1.2 1402 16
94 264 1262 3.2+1.2 1283 21
98 315 1506 2時間 2.1+2.3 1527 21
96 290 1386 4.3+2.3 1418 32
94 264 1262 6.4+2.3 1304 42
98 315 1506 3時間 3.2+3.5 1538 32
96 290 1386 6.4+3.5 1433 47
94 264 1262 9.6+3.5 1325 63
98 315 1506 5時間 5.3+5.9 1559 53
96 290 1386 10.6+5.9 1465 79
94 264 1262 15.9+5.9 1366 104
※心臓の拍出量は70[ml/min]、心拍数は70[bps]をベースに算出。
基礎代謝量(ヘモグロビン量:17[g/dl])
酸素カプセル未使用 酸素カプセル使用時
Hbの飽和度
[%]
消化する酸素量
[リットル]
基礎代謝量
[kcal]
酸素カプセル
に入る時間
酸素の増加分
[リットル]
基礎代謝量
[kcal]
基礎代謝量の増加量
[kcal]
98 405 1936 1時間 1.4+1.2 1948 12
96 372 1778 2.8+1.2 1797 19
94 339 1620 4.2+1.2 1646 26
98 405 1936 2時間 2.8+2.3 1960 24
96 372 1778 5.6+2.3 1816 38
94 339 1620 8.3+2.3 1670 50
98 405 1936 3時間 4.2+3.5 1973 37
96 372 1778 8.3+3.5 1834 56
94 339 1620 12.5+3.5 1697 77
98 405 1936 5時間 6.9+5.9 1997 61
96 372 1778 13.9+5.9 1873 95
94 339 1620 20.8+5.9 1748 128
※心臓の拍出量は70[ml/min]、心拍数は70[bps]をベースに算出。
  • Kiyoshi
  • 常識を甘んじて受け入れるよりも、疑問を解き明かす楽しさ♪尽きることはないかも(^^♪
  • PDC(Plan-Do-Check)を繰り返し、正確な情報発信に努めていきます。
  • 得意技:OpenSource(Linux/Struts/CMS/etc)/ミトコンドリアを増やすこと/早起き

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