ここまで、

を行ってきました。次にこの体内に取り込まれた酸素がどのように消費されているのかを説明します。

酸素が最後にたどり着くのはミトコンドリア

図に示す通り、呼吸によって肺に取り込まれた酸素は血液に溶け込み、血液を通して全身に運ばれ細胞内に取り込まれます。細胞の中にはミトコンドリアが存在していてここで化学反応を起してエネルギーが生成されます。

このエネルギー生成の過程で発生した二酸化炭素は、酸素とのガス交換のすえ血液に取り込まれて肺に送り込まれて再度酸素とガス交換を繰り返し呼吸によって外気へ吐き出されます。

この作業は生命が誕生してから死を迎えるまで休むことなく24時間365日常に繰り返し行われています。

食料や水は一週間くらい途絶えても生き長らえることはできますが、酸素はたったの6分間途絶えただけでも生命を維持するのも困難な危険な状態に陥ります。このことだけでも酸素という存在の大きさと、この酸素を使ってミトコンドリアが作り出すエネルギーというものがいかに健康に大きく関わっているか理解できるでしょう。

最近、ミトコンドリアが注目を集め、「ミトコンドリアを増やす健康法」に関する出版物や、スポーツ選手の中にもこのミトコンドリアに着目した練習に取り組んでいる様子を目にするようになりました。

このミトコンドリアに関しては後で詳しく説明しますが、一般的にはミトコンドリアを増やすことが良いとされ、ミトコンドリアは加齢と共に減っていくものとされています。そして、ミトコンドリアが生成するエネルギーのほとんどは酸素によって生産されます。ですから酸素カプセルに入って体内の酸素を増やすのはミトコンドリアのためであり、酸素カプセルを語る上でミトコンドリア抜きでは語ることは出来ません。

生成されたエネルギーの用途

ミトコンドリアで生成されたエネルギーは下図の通り大きく以下の項目に分けられます。

  • 基礎代謝
  • 活動エネルギー
  • 食事エネルギー

活動エネルギーとは、仕事や運動などの活動のためのエネルギーのことです。激しい運動をする(活動エネルギーが大きくなる)と普段以上にエネルギーが必要になりますから、そのエネルギーの基である酸素を体内に多く取り込むために呼吸や心拍数が速くなります。

食事エネルギーは、食事のために噛んだり消化したり排出するために必要なエネルギーです。

基礎代謝とは、呼吸から心拍および血液の循環に関わる活動や体温の保温など生命維持に欠かせないエネルギーを言います。また体内にある60兆以上と言われる細胞が存在していますが、その一つ一つは分裂と死滅を繰り返し常に入れ替わりながらそれそれの臓器の恒常性が保たれています。こういった細胞レベルでの入れ替わりを代謝といい、この時のエネルギーも基礎代謝に含まれます。

酸素カプセルには一般的には安静な状態で入りますから、そこで生成されたエネルギーの多くは生命維持に欠かせないエネルギーである基礎代謝として使われ、活動エネルギーのために保存しておくことは出来ません。つまり酸素カプセルに入る目的は、ミトコンドリアのためであり、その結果として基礎代謝を一時的に高めるということになります。

酸素カプセルに入って基礎代謝がどのくらい増えるのかの計算は別途行うとして、その前に普段の基礎代謝を求めておいて後で酸素カプセルに入った場合と比較してみたいと思います。

基礎代謝の測定法

基礎代謝は、活動代謝と事誘導性熱代謝を除いて消費されるエネルギーなので安静にした状態で測定されます。

基礎代謝の測定法には、体から発生する熱量や呼気の気化熱などを直接測定する方法と、エネルギー生成の過程で消費される酸素量やその際に発生する二酸化炭素量などから間接的に測定する方法があります。

間接法による計算式は次の式で導き出されます。

基礎代謝量[kcal] = 3.9×酸素消費量+1.1×二酸化炭素産生量

前節でも触れましたが、二酸化炭素はエネルギー生成の過程で発生しますが、酸素「1」に対して二酸化炭素は「0.8」となります。従って、酸素消費量に0.8を乗じて二酸化炭素の生産量を求めることができます。

基礎代謝量[kcal] = 3.9×酸素消費量+1.1×(酸素消費量*0.8)

右辺を整理すると下記の通りになります。

基礎代謝量[kcal] = 4.78×酸素消費量

酸素消費量は、酸素分圧が100mmHgのとき血液中に溶け込む酸素量22リットルヘモグロビンから分離した酸素量を加えたものになります。

ヘモグロビンとの結合率が98%、放出する酸素量が23%の場合は

4.78×(338 + 22)= 1721[kcal]

ヘモグロビンとの結合率が96%、放出する酸素量が21%の場合は

4.78×(309 + 22) = 1582[kcal]

ヘモグロビンとの結合率が94%、放出する酸素量が19%の場合は

4.78 ×(280 + 22) = 1444[kcal]

となります。

基礎代謝算出のまとめ

上記で求めた基礎代謝量をいろいろと条件を変えて整理します。

基礎代謝量
Hb量[g/dl] Hbが酸素を放出
する割合[%]
Hbが供給した
酸素量[リットル]
血液に溶け込む
酸素量[リットル]
体内で消費される
酸素量[リットル]
基礎代謝量[kcal]
13 19 242 22 264 1261
13 21 268 22 290 1386
13 23 293 22 315 1505
15 19 280 22 302 1444
15 21 309 22 331 1582
15 23 338 22 360 1720
17 19 317 22 339 1620
17 21 350 22 372 1778
17 23 383 22 405 1935
※心臓の拍出量は70[ml/min]、心拍数は70[bps]として血液量を算出。
Hbはヘモグロビンの略記。
  • Kiyoshi
  • 常識を甘んじて受け入れるよりも、疑問を解き明かす楽しさ♪尽きることはないかも(^^♪
  • PDC(Plan-Do-Check)を繰り返し、正確な情報発信に努めていきます。
  • 得意技:OpenSource(Linux/Struts/CMS/etc)/ミトコンドリアを増やすこと/早起き

電子書籍


Facebook

なぜアクビをするのか?

Google Adsense

サイト内の検索